刀剣サックと解説!!第2弾②
こんにちは!
先週に引き続き、本日は「刀剣サックと解説!!第2弾」の②です。
①の方をまだ見ていない方はぜひそちらもご覧ください!!
刀剣サックっと解説!第2弾① - A2B~アートをもっとビジネスに~ (hatenablog.com)
今回は室町時代からの刀剣の特徴をご紹介します!!
それではどうぞ
01. 時代ごとにご紹介!
室町時代
室町時代の刀剣を一言で表すなら...
❝機能性の美しさ❞です!
南北朝時代は大ぶりで仰々しい刀剣が好まれましたね。覚えていますか?
室町時代には実践に適した姿を求めるようになり、鎌倉時代の時のような刀剣の姿に戻ります。
室内用に用いる、脇指が多く制作されました。室内戦闘が増えたのです。
室町時代前期、戦は落ち着いていました。そのため、武具としてよりも飾りとしての需要を高めていました。刃文に工夫をして、備前長船では、腰の開いた互(ぐ)の目、「蟹の爪」(上写真)、美濃では「三本杉」(下写真)といった具象を意識した技巧的な刃文が現れました。
室町時代後期、打刀(うちがたな)が登場します。打刀とは徒歩戦用の刀のことです。
それまで持ち入れられていた太刀を磨上げ(茎【持ち手部分】を短く切り詰める)して打刀になりました。
室町時代の名刀は以下のようなものがございます。
・太刀 銘 備州長船則光
・刀 銘 和泉守兼定
完全に定着したのは明治以降と言われています。
刀剣乱舞の影響で知っている方も多いようです!
安土桃山時代
安土桃山時代の刀剣を一言で表すとするなら...
❝明るさと潤い❞です!
堀川国広という人物が、これを体現しました。
刀剣史では1596年(慶長元年)以後のものを新刀、以前のものを古刀といい、この時代がその境目となります。慶長年間(1596年~1601年)に作られた刀を慶長新刀といい、その代表格が堀川国広であります。
京都で主に活躍する国広ですが、この作品は日向国(宮崎県)の古屋で鍛えられました。
明るく冴えた刃文が特徴的で、銘文の情報量が多いです。
彼は室町末期の美濃国・関系統の刀剣の潮流を取り入れながらも、新時代の刃文を追求しました。彼の作力姿勢から、内なるエネルギーが感じられますね!
この時代では、南北朝時代に好まれた、豪壮な刀剣が再び姿を現します。
安土桃山時代の名刀は以下のようなものがございます。
・山伏国広
・本作長義
※長銘のため、省略させていただいております。
江戸時代
江戸時代の刀剣を一言で表すとするなら...
❝新時代❞です!
新時代とはどういうことでしょうか?
技術革新により、新たな刃文の姿が現れました。
技巧的な波紋が創出されることによって、刀工の選択肢が増え、どのような刃文を表現するかの葛藤が強くなりました。
江戸時代は今までの時代に比べて、戦の数が減りました。そのため、刀は身幅の細いものが増えてきます。
当時、町人や農民でも届出をすれば、脇指の帯刀は許可されていました。江戸時代は飢饉・打ちこわしや一揆などが多い時代ですよね。そのため、町人や農民たちの間で刀の需要は高まりつつあったのです!
江戸時代の名刀は以下のようなものがございます。
・刀 銘 津田越前守助廣 (井上真改)
・水心子正秀
※長銘のため一部省略しております。
02. まとめ
いかがだったでしょうか。
ざっくりとでしたが、時代ごとにご紹介させていただきました!
刀剣は歴史とともに変化し進化していっていることがわかりましたし、各時代ごとでどのような刀が求められていたのかも違っていたので、とても興味深かったです!
時代背景をさらに深く照らし合わせてみるとより楽しめるのではないかと思います!
美術館などで刀剣を鑑賞するときにぜひ、役立ててください!!
次回は刀剣サックと解説最終回となります。予告をしておくと、少しマニアックなところであったり、みなさんに楽しんでいただけるような内容にしたいと思います!!
最後までお読みいただきありがとうございました!!